小学校の成績と進学塾の成績

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学校の成績と塾の成績

小学校と進学塾は別世界

 進学塾で扱う問題は、小学校で履修する内容を極限まで広げて考えます。たとえば算数なら、少ないアイテム(加減乗除・小数・分数)を工夫して使い、数列や回転体の体積などを考えます。国語なら、素材文は大人が読む小説や論説文で、速読と文章構造の分析が必須です。

小学校とは別世界です。ですから、学校のテストが満点ばかりの小学生でも進学塾の公開模試を受験すると、平均点にも届かないのが普通です。

偏差値に統一基準は無い

 進学塾は、各々が過去のデータ(公開模試の成績と入試の合否の相関)を基に独自の基準で私立中学校の偏差値を設定します。統一した基準はありません。ですから、同じ私立中学校でも進学塾によって評価が異なる場合があります。教室展開の中心地域(塾生が多い地域)にある私立中学校の偏差値を上げ、教室展開の無い地域(塾生が少ない地域)の私立中学校の偏差値を下げるなど、すべて各進学塾のさじ加減です。

受験校選定要素

 進学塾は合格実績作りのために、偏差値がより上位の私立中学校を受験するよう誘導します。「合格実績は、結果ではなく作るもの」と考えているからです。進学塾にとって、塾生は全力で応援する存在であると同時に、次年度塾生募集のための広告塔でもあるのです。しかし、偏差値は志望校選定要素のひとつに過ぎません。お子さんにとって、「偏差値上位=良い学校」とは限りません。伝統、教育方針、カリキュラム、設備、通学時間等々、選定要素は他にもたくさんあります。実際には入学しないとわからないことも多いのですが、学校説明会やオープンスクール等に参加し、自分の目で確かめることが肝要です。

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