【大学受験】模試の活用方法

  • LINEで送る

大学受験において、模試が重要だということは皆さんが同意するところだと思います。しかしながら、志望校を記入して、B判定だ、C判定だと漠然と判定欄ばかりを追ってしまっていませんか。本当に大事なことは、どのようにその模試を活用するかです。

今回は受験で効果的に模試を活用する方法をご紹介します。

模試の活用方法

まず模試はなぜ必要なのか、当たり前のようですが、今一度明確に検討してみましょう。

学習のペースメイクと進捗確認

基本的に模試は毎年、同じ時期に開催されています。1回目は春5月のゴールデン・ウィーク前後、2回目は夏8月下旬、3回目は10月下旬にあります。それぞれ、の期間で、単元や難易度で目標を設定し学習をすることができます。

また、取り組んできた内容がしっかりと定着てきているか、模試の成績で知ることができるので、自分自身の日々の学習成果の確認として利用することができます。

ライバルとの差を見極める

まず、模試を受けることで、現状の自身の合格可能性を知ることができます。大学受験の合否は相対的に決まりますので、当然ライバルと比較して自身が今どの位置にいるのか認識していることは非常に重要です。一方でA,B,C・・・の合格判定に気を取られすぎるのもよくありません。これらはあくまで現時点での評価ですので、最も重要なことが本番の試験で合格を取ることです。ですので、今すべきことはこれからどんな学習をしていくのか、模試の結果を学習の計画に反映させていくことです。

自身の強み・弱みの分析から今後の方針につなげる

模試は科目の中でも、分野ごとに細かく得点率を出してくれます。ですので、今自身どの分野が得意で、どの分野が苦戦しているのか、一目瞭然に知ることができます。単元ごとに得点できたところ、できなかったところを各科目確認しておきましょう。

次に、なぜそうなったかを明確にしてください。模試の前まで、別の単元に重点をおいていたのでその他が疎かになっていた、基本問題は取り組んでいたが応用的な問題に対応できていない、基本事項の暗記が不十分、など今後のアクションにつながるような「課題」を見つけ出しましょう。

最後に「課題」を見つけたらそれに対処する計画を策定しましょう。これはなるべく具体的なものが良いです。何月何日までに、問題集の何ページから何ページを解く、単語を一日何単語暗記するなど、「課題」に対処する計画を実行可能なノルマとして設定しましょう。(現実的ではない目標を設定しても意味はありません。)

そうすれば後はこなしていくだけです。

本番慣れをする

大学受験は大げさに言えば自身の人生をも左右する試験です。ですので、本番のプレッシャーは人にもよりますが非常に大きなものになります。こういうときには、とても不可解なことが起こってしまいます。例えば、大問1でマークミスをして、ほかが全てずれている。小学生でもできる四則演算で計算ミスを連発する。普段すんなり解けていた基本問題の解放が浮かばない。初代総理大臣の名前をど忘れする、、、などです。そんなバカなと思われるかもしれませんが、実際に何度もそんな生徒を見てきました。

そんなことで本番失敗したくないですよね。そのためには、本番と同じような環境で試験を受ける経験を沢山積んでおくことが重要です。模試では本番さながらに試験を実施してくれるので、緊張感を持って受験することができますし、実際の試験の「流れ」を知っていることで、本番でも冷静さを保つことができます。

また、共通テスト模試や大学別模試ではその試験と全く同じ問題形式で出題されるので、試験での問題の時間配分を試したり、検討することができます。試験は短い時間内に最大の得点を取るゲームであるとも言えますので、テクニックとして効率化しておくことも重要です。

どんな模試を受けるべきか

基本は河合塾の模試、国公立大受験生は駿台の模試も受験する

模試は基本的には河合塾の模試を受けると良いです。模試の重要な目的の一つは自身とライバルの位置関係を知ることです。ですので、模試は受験者数が多いものを受験すべきです。そうすると、自ずと、駿台か河合塾の模試になります。しかしながら、駿台の模試は共通テスト・記述ともに難易度が高く設定されていますので、実際の試験の練習とはなりづらいかもしれません。

とにかく、共通テストを全く受験しない私立専願の受験生ならば、河合塾の全統記述模試のみでも良いですが、基本的には共通テスト利用もありますので、全統共通テスト模試、全統記述模試の両方は必ず受験しましょう。

国公立大学が第一志望の受験生に関しては、共通テスト模試はなるべく多く受けることが好ましいので、駿台のマーク模試も受験してください。(難しいですが、、、)

難関国公立大受験者は「駿台全国記述模試」を受ける

また、東大・京大を始めとする旧帝大の志願者は駿台全国記述模試を受験しましょう。この模試は大学別でない公開模試の中だ最難関の試験です。最難関大学受験生はこぞって受けに来ますので、確実に受験しておきましょう。きっとほとんどの方が打ちのめされると思いますが、めげず、冷静に何が足りていないのか分析し、今後の勉強の糧としてください。

年間に複数回ある同一模試は春から全て受験する

河合の全統共通テスト模試、全統記述模試、駿台のマーク模試、駿台全国模試、京大実戦模試、、、などは第1回、第2回と年間に複数回あります。それらの模試は受験するならば、最初から最後まですべて受験しましょう。

なぜなら、そうしないと過去と現在で学力の比較ができないからです。これまで、「こういう人はこの模試を受けましょう」と言ったようにアドバイスしてきましたが、そのように模試によって受験する人の層が異なります。その異なる層の中で導き出された偏差値同士は比較することはできません。例えば、同じ偏差値でも、駿台の模試と河合塾の模試とでは学力レベルが全く異なります。(駿台は低い偏差値でも学力レベルが高い)

自身がどれだけ成長しているのか知るためには同じ模試で比較する必要があります。ですので、同じ模試ははじめから継続して受験するようにしてください。

模試を受けたらすべきこと

自己採点は必ずする

模試を受験したその日にでもしてほしいとても重要なことが、自己採点です。

特に共通テスト模試は自身の点数を1点まで正確に出してください。(模試受験中も自分が何にマークしたのか記録しておくこと!

なぜそれが重要なのかというと、本番の共通テストは成績を返してくれないので、自己採点で自分の成績を把握し、国公立大学の出願を行わなければ行けないからです。

自己採点を出す練習を模試の段階からしておかないと、正確に点数を出すことができません。そうなってくると、足切りのある大学へ自己採点がギリギリのとき、とても怖くて出願できません。足切りがなくても、共通テストで自己採点と実際の得点が大きく乖離していると、適切な大学に出願することができません。合格可能性がほとんどない大学に出願してしまうこともありえます。

本番でいきなりやろうとしても、失敗するものです。必ず、模試の段階から自己採点はしておきましょう。

復習をする

みなさんは模試を受けて受けっぱなしになっていませんか。受験した模試の問題は、時間制限の中で必死に考え、真剣に解こうとした問題です。言い換えれば非常に充実した予習を行った問題でもあります。そういった問題は復習することで、記憶に定着しやすくなります。

同じ問題が出たら、「あっ、これは前回の模試の何番で出てた問題だ!」と鮮明に思い出すことができることでしょう。

模試の問題はもったいないので必ず復習をして自分のものにしておきましょう。

  • LINEで送る

SNSでもご購読できます。

コメントを残す

*