関西の私立中学入試は1月中旬に実施されます。その年の受験生(小6)が通塾するのは入試前日までです。よって、進学塾の新学期は小学校とは違い、2月1日から始まります。入塾するなら、小3の2月1日(新小4)が最適です。なぜなら、進学塾のカリキュラムはその日からスタートし、小6の冬期講習会で完結するように組まれているからです。
小4生の学習内容
小4生の授業は、成績やクラスに関係なくほぼ同じです。この1年間(小3の2月1日~小4の1月31日)で、進学塾での「学び方」を身に付けます。授業の受け方、ノートの取り方、宿題のこなし方、不明点への対処の仕方など、学習が本格化する小5への準備です。
小5生の学習内容
小5生から学習が本格化します。小5生の授業は、クラスごとに学習内容・到達目標が区別されます。この1年間(小4の2月1日~小5の1月31日)で、入試問題に対応する「技の基本」を身に付けます。算数なら○○算や図形のとらえ方、国語なら文章構造の分析など、臨戦態勢に入る小6への準備です。
小6生の学習内容
小6生の学習は、問題演習が中心です。この1年間(小5の2月1日~小6の入試日)で、どの場面で何の技を使うか、演習を何度も繰り返しながら身に付けます。志望校別の特訓授業が加わります。演習問題のレベルは、実際の入試問題を超えます。入試会場で生徒が「難しい問題」と感じたら、進学塾の負けです。
進学塾のクラス
クラス分けの基準
先ず、新小5の初日(小4の2月1日)に入るクラスがポイントになります。その日から、授業はクラスによってレベルやスピード、扱う問題に差ができるからです。クラス分けの基準は塾の公開模試の成績です。偏差値や順位によって、所属クラスが昇格したり降格したりします。
クラスアップ
所属クラスが昇格すると授業のレベルやスピードも上がります。発展的な問題にも取り組みます。もし疑問点や不明点が未解決でも、授業はどんどん進んでいきます。今までよりも効率的に学習しないと、わからない問題が積み重なってついていけなくなります。
クラスダウン
所属クラスが降格すると授業のレベルやスピードも下がります。公開模試は上位クラスに合わせて作問されますから、下位クラスの生徒にしてみれば見たことがない問題が出てくるわけです。当然解けません。つまり、一度所属クラスが降格すると巻き返すのは非常に難しいのです。
どうすればよいのか?
上位クラス所属をキープする。下位クラスから巻き返す。そのためにやるべきことは、疑問点や不明点を残さないことです。「なぜそうなるのか」を他人に説明できるレベルまで理解し、演習を繰り返して定着させることです。しかし、小学生が自力でこれを行うのは不可能です。
中学受験生(小学生)には、中学受験専門の家庭教師や個別指導塾が有効です。わからない問題を前に停滞している時間を軽減すれば、上位クラスの生徒は非常に効率的な学習ができます。下位クラスの生徒は、塾の授業で扱わない応用・発展問題にも取り組めます。
そして、何より気持ちがスッキリして、学習意欲が増進します。