部活・友人関係・学校行事・定期/期末テストなど高校生活は何かと忙しいものです。そんな中、塾や予備校に通う高校生は近年増えてきています。しかし、それら高校生活の諸々をこなしながら、塾や予備校の課題もしていくのはなかなか負担が大きいものです。
中には、学校の授業中に塾・予備校の宿題ばかりして、学校の成績を落としてしまう生徒がいたり、逆に塾・予備校の予習・復習を全く行っておらず、無駄になっている生徒がいたりします。そのような状況はお金も時間も無駄ですし、何より生徒の学習にも悪影響を及ぼしますので、早急に学習環境を見直すべきです。
とはいっても、学校の学習だけでは受験に間に合うのか不安なのも事実です。そこで今回は高校生活と塾・予備校を上手に両立させる方法を紹介していきたいと思います。
塾・予備校は学習のムダが生じないようにコースを選ぶ
先にも述べましたが、部活をしていない生徒でもない限り、高校生は意外と時間がありません。そんな中、学校と塾・予備校で全く同じようなことをしていては非常に時間のムダです。学校と塾・予備校で学習重複がなるべくないよう取り組むべきです。
学習は3つの段階で分けて考える
ただ、ここでいう学習の重複とは、数学の微分積分とか化学の無機とかそういった単純な分野の重複のことではありません。学習の段階のことです。学習はおおまかに、下記のような3つの段階でレベルが進んでいきます。
- 基礎を学ぶ、
- 基本問題の演習を行う
- 発展的な問題に取り組む
「基礎を学ぶ」は要は初学の状態です。理系科目ならなら現象の仕組みや、公式の成り立ち・構造を理解することです。
「基本問題の演習を行う」では、参考書や問題集の基本問題をきっちりと解き切れるようにします。
「発展的な問題に取り組む」では参考書の章末問題や大学入試過去問など、より高度な問題に取り組むことです。
このように学習を3つの段階で切り分け、学習が重複しないように取り組みましょう。
例えば、学校の先生の授業がほとんど基礎の解説で、あまり問題演習をしないのであれば、塾・予備校では問題演習中心の学習にすべきです。
逆に、進学校などでよく見られるように、基礎原理の解説をおろそかにして、ひたすら難しい問題の解説ばかりしているような場合は、塾・予備校では基本講座等を履修して基礎の穴埋めを行うのが良いでしょう。
基本的に学校の授業は選べるものではありませんので、学校の授業を前提として、その範囲外の部分を塾・予備校をカバーするイメージで組み立てていくのが良いです。
東京大・京都大、医学部を目指す場合、先取り学習が必要
もう一つ注意しなければならないことは、目指す大学が京大・東大もしくは医学部の場合、先取り学習が必要となることです。
行けるなら東大や京大に行きたいと考えるのは当然のことですが、みんながみんな合格できるわけではありません。東大・京大または医学部へ合格するためには相当の覚悟が必要です。
一般的な学校のカリキュラムでは学習が受験までに間に合わない可能性があります。中高一貫の有名進学校の場合は高2までに高校範囲の学習が1周できるよう組まれている場合が多いため、その心配は少ないですが、そうでない場合、早めに高校の履修範囲を消化しなければ、受験期に差しかかったときに、その時点でタイムオーバーの状態におかれてしまう場合があります。そうならないために、塾や予備校で、最難関大・医学部コースなどを履修し、先取り学習を行う必要ががあります。
一週間の生活サイクルを確立する
これは、塾・予備校に通う人に限った話ではありませんが、宿題や授業で習った内容を復習をする時間を確保しなければなりません。塾・予備校に通う人は学校の宿題にプラスされるのでその負担も増えます。
学習はそのうちやるではできません。かならず、どのタイミングで行うのか決めて、習慣化しておきましょう。帰ってきてすぐか、ご飯を食べてからか、お風呂に入ってからか、決まった行動を毎日順番通り続けることで、それほど苦労なく続けることができるようになってきます。
個別指導・家庭教師を検討してみる
もし、上記のような学習の守備範囲の整備ができていて、自習の時間も確保できているにもかかわらず、その学習のペースをキープできず内容が理解できていない、もしくは良い成績が取れないということがありましたら、その場合は塾・予備校を個別指導や家庭教師に切り替えることをおすすめします。
個別指導や家庭教師の場合、上で述べたような学習のすみ分けを非常に綿密にかつ無駄なく行うことができます。1対1なので、当然生徒が理解するまで次に進みません。確実に理解した上で授業が進行します。また、その生徒のために定期テスト・受験までの学習計画を立ててくれたり、学習に関することはもちろん、入試や各大学の情報についても聞けたり、非常に心強いサポートを受けることができます。
ただし、授業料は一般的な塾・予備校よりも高くなります。
まとめ
高校生活で塾・予備校を効率よく活用する方法について述べてきました。
まず、塾・予備校とコース選び方として、学校の行っている授業と学習の段階が重複しないように気をつけましょう。
学習の段階には
- 基礎を学ぶ、
- 基本問題の演習を行う
- 発展的な問題に取り組む
があります。
また、東大・京大、医学部を目指す人は高2で高校の学習範囲を終えられるように、学校で足りない単元は塾・予備校で補ってください。
次に、学校と予備校の授業の復習と宿題をしっかりとこなすための生活サイクルを確立しましょう。
最後に、それでも学習が遅れてしまう場合は個別指導か家庭教師への切り替えを検討しましょう。
以上、有意義な高校生活を送れるよう参考になれば幸いです。