中学入試や高校入試においても塾の存在は非常に大きいものがあります。ましてや大学入試においては、試験範囲となる高校課程の履修範囲がそれまでとは異なって非常に多岐にわたるため、受験勉強において塾の存在は必要不可欠なものとなっています。
そして、自分に合った塾を選ぶことが志望大学の合否に大きく影響し、ひいては人生そのものをも決定づけかねないことにもなります。
では、どのような観点で塾選びを行っていけばいいのでしょうか?
それは端的に言うと「アウトプットをどこでフォローするか」によって決まってきます。これを具体的に見ていきましょう。
受験生はまずアウトプットの場を見つける
まずは授業形式について。授業形式としては集団授業と個別授業に分けられます。集団授業型の塾を選ばれるパターンが多いのが現状ですが、そこに落とし穴があるので注意してください。何かというと、集団授業は「劇場」鑑賞なので知識やテクニックのインプットは行っても答案チェックやそれに基づいたフォローの実施といったアウトプットは行えないということです。これは結構重大なことで、結局、板書や模範解答の解法に自分の解答を合わせていくしかないため、学習の理解度や効率性が著しく低下し、ひいては志望校に届かないようなことも起きてしまいます。それを防ぐため、集団授業形式の塾を選ばれるときは、別途家庭教師などのアウトプットを担ってくれる仕組みを作ることが必要になります。
その点、個別指導の場合はインプットもアウトプットもどちらも見てもらえる分、効率性が高くなるので、それなりの講師を集めている塾でさえあれば集団授業よりも学力向上のペースが速くなり、志望校合格により近づくことができます。
塾のフォロー体制が充実しているか
次にフォロー体制の有無です。自習時にチューターや講師などがフォローに入れるかどうかで、学習上のつまずきをいかに早くフォローし、補強して先に進めるか、そこが大きく影響を受けてきます。ろくに考えもしないで何でもかんでも質問するのも考えものですが、考えてもわからない部分は早めに補強し、これを通じて自分のアウトプットをしっかりフォローしてもらうことが大切です。
長期的な視点で学習を組み立ててくれるか
そして最後にカリキュラム。志望校に向けたロードマップができていないと通るものも通りません。今は大学全入時代ですから、大学はどこでもいいというならともかく、難関国公立大学や医学部入試といったハイレベルな目標であればあるほど、現状の学力から入試までのカリキュラムを立てて、しかも状況に応じて常に見直しを図ることが重要になってきます。これは、生徒本人の特性をふまえて作っていくほうがより効果的ですので、やはりより細かく生徒の状態を把握できる個別指導形態のほうがより効果的なカリキュラムを立てることができます。
まとめ
以上、塾選びのポイントについて述べてきましたが、最後に何をおいても注意しておきたいこと、それは大手予備校(や一部の有名塾)オンリーにすることだけは避けてくださいということです。インプット授業オンリーのうえにほとんど拘束がないのでサロンのような感じになってしまい、塾で学習というより友達と会って話すために行ってるようになると、何のためかわからなくなってきます。そこだけはくれぐれも注意してください。